よい歯列治療を受けるには
歯列矯正治療は、健康保険の対象とならない自由診療として扱われます。そのため、しばしば美容整形と一緒に扱いがされることもあり、どちらかというと「健康増進」よりも「見た目の美しさ」が優先されることもよくありました。特に最近は整形の一種として審美歯科を気軽に受ける若い人も増えてきており、老齢時に出てくる歯へのダメージを考えないような治療方法もあちこちで行われてしまっています。
ですが、歯は髪の毛と違い一度なくしたり大きく削ったりしてしまうと、あとから自動的に修復がされることはありません。どのような歯列治療を受けるにしても、その「取り返しのつかなさ」ということはよく頭にいれておくことが大切になります。
歯列矯正のために抜歯を行うこともよくありますが、これも問題点が多く指摘されるようになってきています。というのはもともと人の歯は老齢になると自然に抜け落ちることが多いので、「一生自分の歯でご飯を食べる」という大切さが見直されてきている現在では、この見た目のために健康な歯を抜いてしまうということに大きな抵抗感が出てきてしまっています。
歯列治療はどの歯科医にまかせるかによって、費用や期間、方法や器具などが大きく異なってきます。しかし、一概にどの方法を行うからといって最もよいというわけではなく、その歯科医院の担当医の腕が大きく仕上がりの良し悪しを分けてしまうことになります。歯列矯正のための歯科医を選ぶときには、過去の症例などをよくみておきましょう。