歯並びは遺伝で起こるか?
歯科矯正を受ける人の多くは、出っ歯や受け口など歯やアゴの形について悩みを持っています。中には、自分はこうして歯列矯正をして治すことはできるけれども、自分の子供にまで同じような歯並びの悪さが遺伝してしまったらどうしようと心配をする人もいます。反対に、自分の両親は大変歯並びが生まれつき良い人なのに、自分ばかりが歯並びが悪いのはなぜだろうと疑問に思う人もいるようです。
結論から言うと、歯並びは遺伝とは関係がありません。完全に関係がないかというとそうとも言いきれませんが、少なくとも歯並びの良し悪しが決まるのは生まれつきの要素よりも、後天的な生活によって起こる事項の方が圧倒的に多数であるということです。遺伝的な性質となるのは歯全体の大きさや形状についてであり歯茎を土台とする歯の生える方向については、生まれてから決定されるようになっています。
人の歯並びを決定するのは、アゴの大きさやものを噛むときの刺激です。歯の生え方も生える前後の歯がきれいに並んでいたかによってかなり大きく変わってくるようです。そのため、同じ親から生まれた子供であっても、食べ物をよく噛んで育ったかそうでなかったかによって、歯並びが大きく違ってくるといわれています。
つまり歯列矯正が必要となるかどうかは、子供の時期の虫歯ケアやものの噛む頻度によって決まるということになります。遺伝的な影響を心配せず、日常生活を気にしてあげるほうが、子供の歯の審美には役立つのです。